子安観音

子安観音
story

子安観音

国と人を照らす光
聖武天皇の長女にして
光仁皇后であった井上内親王
(いのえないしんのう、もしくは、いがみないしんのう)
の高齢出産伝説。
産気づき苦しむ内親王が、
老翁の姿で現れた国生明神に導かれ、
安生寺の観音菩薩に祈願し、安産で男子を出産。
これを機に当寺の観音菩薩は
子安観音と呼ばれるようになったそうです。

安産と子授け

霊験あらかたなお寺
安生寺へようこそ

井上内親王

1.子安観音の由来

聖武天皇の長女、井上内親王(いのえないしんのう、もしくは、いがみないしんのう)は高齢出産の際、都を追放され当地(旧・宇智郡)にいたる途上で産気づき苦しんでいました。その時、老翁の姿で現れた国生明神に導かれ、安生寺の観音菩薩に祈願したところ、安産で男子を出産しました。この出来事をきっかけに、安生寺の観音菩薩は子安観音と呼ばれるようになったそうです。

2.安生寺の歴史

国生寺は後に安生寺と名前を変え、子授け・安産のお寺として人々に広く信仰されるようになりました。 安生寺は創建当初、神光山国生寺と呼ばれていました。創建したのは修験道の開祖、役行者(えんのぎょうじゃ、別名役の小角)で、飛鳥時代終わりの頃です。 その後、文武天皇の皇后が役行者に帰依し、男子の誕生を相談した際、神光山国生寺の本尊、十一面観音菩薩に祈願するように指示され、その通りにしたところ、見事に皇子(後の聖武天皇)が安産で誕生しました。天皇は大変喜び、寺の名前を、子授けと安産にちなみ、神光山安生寺に改名しました。

3.安生寺の伝承

文武天皇の御代、大寶元年(701年)に、皇后の藤原ノ夫人(藤原不比等の長女)が役行者の神験(神の霊験)が評判なのを聞きつけ、密かに男子の懐妊を祈願しました。 そこで役行者が、神光山国生寺の本尊である十一面観音菩薩に祈願するのが良いと言い、夫人がその通りにしたところ、夢に僧が現れ「若有女人設欲求男」と告げました。 夫人は夢から覚め、信心しました。その後、皇子を無事出産し、その皇子こそ、東大寺大佛殿の御願主であられる聖武天皇であったということです。 この出来事により、国生寺は安生寺に改名されました。 また、役行者は、安生寺の本尊である十一面観音菩薩に祈願すれば、難産から母体を守護してくれると述べました。
その後、聖武天皇は受祥(天皇に即位)し、天平9年()春、安生寺の伽藍を建立し、安生寺を御願寺としました。 聖武天皇の長女、井上内親王が57歳で高齢出産を安産で成し遂げたのも、安生寺本尊の十一面観音菩薩に祈願したことによります。その頃には、子安観音と呼ばれるようになっていました。

十一面観音菩薩像

安産をもたらす観音様

四十九代光仁天皇の御時、井上内親王、早良親王および他戸親王が、藤原百川に濡れ衣を着せられて、当國宇智郡に流され給う。

しかも井上内親王は懐胎され、臨月に入っておられ、痛みに耐えての道中であった。大岡郷栗野という山陰に隠れ居たところ産気づき、難産の痛みに苦しんでいた。

そのとき、一人の老人(実は国生明神の化身)が進み出て、「この山の向こうに霊験あらたかなる観音菩薩がおられる。寺号は安生寺と申す。国生明神との縁で役行者が建立され、その役行者に帰依された文武皇后が、役行者の勧めで男子の誕生を祈願したところ、霊験違うことなく、皇子が、しかも安産でお生まれになった。

その皇子こそ、あなたの父親であり、のちの聖武天皇ですよ。」と、安生寺の本尊である十一面観音菩薩の子授け・安産のいわれを語り、「難産を安産に転づることも叶うのですよ」と。

故にひとは皆、“子安観音”と呼んでいるのですよ、とも。「観音様の方に向い給いて御祈念しましょう」と申上げた。井上内親王は老人の話に納得され、・・・手水を召して南無帰命頂禮(なむきみょうちょうらい) 十一面観音願わくは皇子安穏にして誕生あらしめ給えと至心に祈り給えければ時刻をうつさず皇子誕生安らかなり・・・というなりゆきで、見事に若宮皇子を苦しむことなく安らかに出産したとのこと。

以上、和州宇智郡安生寺略縁起(元禄16年) 抜粋によります。御歳57歳の高齢出産をしかも安産でなしえたということ。まさに、子安観音の霊験あらたかなりです。

子持ち石(子安石)

安産の守り石 - 子持ち石

当寺は、各地で安産の石とされている“子持ち石”とも深い縁があります。寺の東を流れる宇智川には金剛山地から流れに乗って運ばれてきた子持ち石が多くみられます。

この子持ち石は学術的には和泉層群という地層を構成し、中生代白亜紀の終わりごろに、川で運ばれた大量の玉石・砂利・砂が陸に近い海底に堆積し、8000万年の年月を経て固結し岩石となったもので、専門的には礫岩と呼びます。

和泉層群の礫岩は、赤、緑、白など彩り豊かな玉石がぎっしり詰まっているのが特徴で、珍しく、かつ大変にうつくしいものです。安産の石、子持ち石と、安産のお寺、安生寺。ただならぬご縁を感じぬにはおられません。

子持ち石マップ

子持ち石スポット
——————藤岡家住宅——————
NPO法人うちのの館 登録有形文化財「藤岡家住宅」

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